言葉のない子と意思の疎通をしたい!視覚支援のはじめ方

長男ボンズは3才になってもママと呼ぶこともなく、名前を呼んでも振り返りませんでした。

名前を呼んでも足を止めないし、訳も言わずに突然走り出す子だったので、大げさではなく、

「この子と意思の疎通さえできたら、もう何も望まない」

と、願うほどでした。

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視覚支援をすると言葉が出なくなる?

やがて、ボンズは自閉症という発達障害であることがわかります。

自閉症も発達障害もわからない私でしたが、療育の先生に相談したり、書籍を参考に、そしてネットで検索しながら、ボンズの視覚に訴えるフォローを始めました。

最初は半信半疑で、そして、これをやってたら逆に言葉が出なくなるのじゃないかという不安も抱えながら。

実際、絵カードやスケジュールでやり取りをしてしまうと、言葉が出なくなるという意見を目にしたこともありましたし、そういう支援者もいらっしゃいます。

それらの是非については、ぜひみなさんご自身で判断していただくことにして、

私はとにかくボンズの気持ちを知りたい、こちらの気持ちをわかってほしい一心で取り入れました。

私たちの場合は、ボンズに伝わり、ボンズからリアクションが出るようになると、

私たち親子の生活は目に見えて楽になりました!(視覚支援だけに…)

まずは現物、そして写真カードからはじめよう

意思の疎通のできない、まるで怪獣のような3才のボンズ。

ギャオギャオ言っている時に、たとえ「プリンたべよう」「アイス買おう」って言ったとしても、パニックはおさまりません。

せっかく、ボンズが喜ぶことを言っているのに、それじゃああまりにお互いガッカリ過ぎます。

絵や写真を使ってボンズに伝える「視覚支援」という言葉を知っても、何から初めていいかわかりませんでした。

そこで、私は、まず「家の中の場所」と「家の中にある物」を写真に撮りまくり。

ボンズに「お風呂」に入るよ、「海苔」食べたいのかい?と、該当する写真を見せながら話すことから始めました。

写真カードを始める前に、現物を使って話すという方法もよいそうです。

そして、冷蔵庫を開けて現物をクレーン(ハハの手を持ってハハの手で現物を触らせようとボンズが操作する)で要求をかなえようとするボンズに、わざと、

「え?なに?これ?梅干し?う、め、ぼ、し、欲しいの?」

と言いながら、冷蔵庫の扉にマグネットで貼り付けたー写真カードを取って見せました。

毎回、そんなめんどくさいやり取りが続くものだからめんどくさくなり?ボンズもやがて、写真カードで欲しいものを教えてくれるようになりました♡

でも、それがゴールではありません。

あいまいな場合を想定して絵カードも併用

帰りにコンビニ寄って行こうね~と言う時、そこがいつものコンビニであればお互い困りませんが、出先で、先にたどり着くのがセブンイレブンなのか、ローソンなのか、ファミリーマートなのか…という時は、さっくり「コンビニ」というくくりが便利です。

ボンズはセブンイレブンでなきゃダメ、ローソンでなきゃダメということがなかったので、あまり心配はなかったのです。

お目当てはどこにでも売っているジュースやお菓子だったので。

最近になり、からあげ君を知り、ローソンに行きたいとか、セブンイレブンにしかないジュース目当てでコンビニを指定してくるようになりました(笑)

スマホやタブレットを使って視覚支援

私が視覚支援を始めた頃は、スマホはなくガラケー全盛期。

ラミネーターも購入して、撮った写真を自分でプリントアウトし、ラミネートしてせっせとカードを作っていました。

その一連の作業が楽しかったので、それはそれで良かったのですが、やがて、タブレットやスマホのアプリでも、便利なものが現れました。

スマホで検索し、本人に理解しやすそうな画像などを見つけて通じるようになると、あらかじめ「必要かも」と思われるカードをどっさり作って持ち歩くという負担がなくなりますね。

出先や、急な対応時にとても便利になりました。

さらに、タブレットやスマホをタップして操作することをボンズが覚えたことで、ボンズからの要求が増え、余暇の過ごし方も増えました。

自閉っ子でも、さすが現代っ子。

電子機器の使い方を取得するのは驚くほど早いですね~。

ハハのPCや祖母のガラケーなど、画面を見て興味を持つとかたっぱしからタップしてました(笑)

注文の場で慌てがちな注文も、事前にメニューを決めてから出かけるなんて使い方もできます。

こういうアプリがあればいいな~なんて思いながら続けていたら、そのうちアプリやカードがなくても、現地のメニュー表を見てアピールしてくれるようになりましたよ。

便利なサイト、アプリも増えてます

物や人の動き、食べ物や場所などはもちろん、年中行事や学校施設など、必要なイラストがたくさんそろっています。

絵もかわいらしいので、我が家もずっとお世話になっています。

上記サイトでダウンロードできるアイテムの他、別売りのこちらも必需品。

ボンズに準備した支援が、キョウダイたちにも理解しやすいようで、我が家はそろってドロ太くん(イラストの男の子)ファンです。

伝えあうために!絵心のない親の手描きも必要に?

絵カード、写真カード、アプリを利用して伝えること、伝えられることに慣れてきた我が家ですが、逆に絵や写真を準備することに熱心ではなくなり、とっさに「自分で描いて伝える」こともするようになりました(笑)

私は絵が苦手だな~~とつくづく思います。

でも、必要であれば、必死でなんとか描こうとします。

ボンズにちゃんと伝わらないせいか、画伯ボンズとして気に入らないためか、描き直しをさせられたこともありますが(^^;

冒頭でも触れました、「視覚支援をしていると、言葉が出なくなる」という説は、私の中では「ナシ」というのが結論です。

絵カード、写真、アプリは、気持ちを伝える手伝いをするツール(道具)です。

気持ちを伝えあう練習に、カードや写真、アプリを使っていただけという気がします。

そして、伝わると嬉しいという気持ちが積み重なって、今、発語となって意思の表出がなされてきたと考えています。

そして、たとえずっと発語がなかったとしても、その子から気持ちや意見、リクエストを聞き出す手立てとして、あるものは全部使って、なんとか意思を確認したいものですよね。

今、意思の確認、伝え方で困っている方がいるなら、絵や写真、アプリなど、いろんな方法を試して、お互い使いやすいツールを探してみてはいかがでしょうか。

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